「独り勝ちのドイツ」、「欧州経済のエンジン」とまで呼ばれたドイツ経済が最近低迷している。2023年の実質GDPはマイナス0.26%、2024年の実質GDPもマイナスになると予想されている(2023年の名目GDPは+6.5%だがインフレ率が高く、実質GDPはマイナスとなった)。2年連続で実質GDPがマイナスとなるのは、ドイツがかつて「欧州の病人」と呼ばれた東西ドイツ統一以来である。
政府・与党は「103万円の壁」の見直しを決めた。103万円とは基礎控除(48万円)と給与所得控除の下限(55万円)の合計であり、所得税の非課税限度額に当たる。国民の可処分所得を増やすと公約した国民民主党の要請を受け入れた格好だ。